またずいぶんポップな感じのものを。これまでのこう茫洋としたイメージ(失礼)なもののイメージからするとずいぶんスパッと突き抜けてきたなあという印象。
0.5から数世代先くらいの将来を想定したSFという感じかな。どのガジェットもどれも将来的にありそうでまだちょっと手元にない、くらいの距離感の設定。「カムキャット・アド
ベンチャー」の猫カメラとかはホントにすぐにでも誰かやりそうだし、こういうアホな使い方をしてみるとおもしろそうだよなー。「イヴの
オープンカフェ」は
瀬名秀明「第九の日」とかを思い出した。「白鳥熱の朝に」はもう誰だって人ごとじゃない。ちょっと先を想像してみる楽しさ。
すげード直球の大作SFでした。
妖星ゴラスへのオマージュ、なのか(
妖星ゴラス知らないけど)。科学的な考証やSF的なあれこれはそれはそれで、という感じだったのだけど、AC(人工意識)および人との関わり方とか、そっちの方が個人的にはおもしろかったな。あと先生ニコ動観てますかそうですか。イメージ戦略とか生々しい感じがよかった。ARの発展形とかクレイトロニクスとか、それを支える技術についての蘊蓄がいろいろと気になるところ。ACの計算量とか通信量とか、ARまで含めて実現させるのってスゲー膨大な計算リソースが必要なんじゃないかと思ったりもするわけだが…とか考えてしまうのは職業病か。
また本編とは別のサブシリーズということなのか。といってもほぼ本編なんだけど。これもシリーズ長いよなあ。どこまで行くんだろうか。