読了 / マスタリングTCP/IP OpenFlow編

久しぶりに夏休み時期に夏休みを取れたので読みました。

マスタリングTCP/IP OpenFlow編

マスタリングTCP/IP OpenFlow編

この本は SDN について扱った本ではなくて、OpenFlow というプロトコルについて書いた本ですよ、というのを宣言してあります。まあマスタリングTCP/IPシリーズなのでそりゃそうだ。OpenFlowの各バージョン、それも 1.3.2 まで含めて記載がある。自分のように英語が苦手で元の仕様書を読むのがしんどい人にはまずこれ1冊読んで、って渡せるでしょう。プロトコル解説については当面これで足りるんじゃないかね…。ver 1.0→1.1→1.2→1.3 と順を追ってどう変化があったかというのを解説しているので、「1.3の動作だけわかればいいんだけど」みたいな読み方をしたいとなるとまたちょっと別かなとは思う。でも付録抜いて200ページ強だからな。プロトコル解説に絞って読めばもっと減るし。

個人的に面白かったのが10章ですね。3章から6章でも、ユースケースの話とか、ネットワーク仮想化への応用とか、わりと実際的な話にも触れられているのだけど、特に10章ですよ。「運用を行う上での留意事項」ね。ここは実際にやってみてはじめてわかることや注意事項が、一般化されてというか…ベストプラクティス的な内容になって載ってきているというのがよかったなあと。自分でやってみた体験から、ああそうなーと思うこととか、Trema day とか勉強会で聞いた内容とか、俺そこまで考えられてなかったなーと思うこととか書いてあった。こういう話がもっといろいろ出てくるといいなあ。

ということで、単なるプロトコル解説としても十分読む価値があるし、そこから先の、実用的な話にもちゃんと振れられているという点ではとてもいい本だと思いました。