シムシティで考えるITインフラ設計(1)
シムシティで考えるITインフラ設計
ちょっとまえにこういうツイートしたんだけど、これもうちょっと膨らませると何かかけるんじゃないかな…という試み。4月くらいに ネットワークを考えるときに考えること って話を書いてたんですが、そもそも非ネットワークエンジニアの人に対して「ネットワークの設計、あるいはネットワークのアーキテクチャってこういうものですよ」って話をするには、これだとわかりにくいだろうなあと。
いや、アレだよ。ITナニソレな親族とか友人の身内とかに、自分がどういう仕事をしているのかを説明するようなことを考えてみたらいいのよ。というか実際聞かれるんだけどさ。何言ってもうまくつたわらないのよ。「企業の情報システム作ってる」っていっても、そもそも「企業の情報システム」が何かがわからないんだから。まあそこを突っ込んで説明するってこともそうそうないんだけどさ。説明するとしたらどういうのがいいのか、を考えるわけです。
ってことで、そもそもネットワークってどういう感じのお役目なのかってのを何となく感覚的につかもうとするとどんな説明になるのかというのを書いてみます。
「会社で製品を作って売る」で情報システム設計を考えてみる
さて。何かかっこいい製品を作って売ることを、ものすごく単純化して考えてみましょう。
まず
- 会社としてやりたいことを考える
- 作りたいもの(製品)
- 製品の作り方
- 製品の売り方
- 人事・経理などのバックオフィス系
という話があるわけです。「作って売る」という会社としての「やりたいこと」「目的」は何か、それのためには何が必要で、「作って売る」をどうやって実現するのか、ということをまず考えるわけです。業務設計です(と言っちゃうのは単純化しすぎか)。「企業の情報システム」はまさにこれを…計算機を使って処理する部分をやるところですね。何をどうやって、というのは情報システムにおけるリソースとロジックと思えばいいでしょう。
「作って売る」会社のリソースであれば、従業員、オフィスや工場などの建物、工場内で動く組み立て機材や加工ラインなどの設備、資材や製品を運ぶためのトラックや流通網……、などが必要になります。いまはITインフラなところのはなしに持って行くので、ここのところに注目。
製品を「作って売る」場合、そのためにいろんなものを整備しないといけないわけですよ。材料を生産するところ、材料を集めて加工するところ、加工したものを小売りに配送するもの、工場をどこにどのくらい置くか、工場だけで仕事回るわけでもないので、会社としての管理業務をやるオフィスをどこに置くか、それらのオフィスあるいは工場に、どういう人をどのくらい配置するか……。などなど。
情報システムではそれがどうなるか。製品を作って売る → 情報を加工して出力する、みたいにとらえるといい。データをためておくところ、複数のデータを引っ張ってきて結合して別な情報にするところ、ほしい人に分配するところ…とか。そのために必要なストレージ(そのまま「倉庫」)とか計算機とか(「加工工場」)を用意してやらないといけない。
なので、「やりたいこと」にたいして、それを実現するためにどういうリソースが必要で、どこにどれくらいの量を置いて…というのを決めていく必要があるのね。ITシステムにおける基盤(インフラ)って、そういうところを考えているわけですよ。
たとえば経理とか会計用の、「企業情報システム」があったとして、毎日・毎週・毎月・(四)半期・年でどういう集計作業や監査(チェック)が必要かという業務設計があり、やりたい処理に対してどれくらいのデータが必要で、どれくらいの時間で集計処理を終わらせる必要があって…という条件が出てくる。それを実現するためには、どのくらいのスペックの計算機が必要で、どういうデータベースが必要で、どういう構造で各機能要素(コンポーネント)を連携させるのか…というのを順次考えていく。どこに何をおいてどうつないでいくのか、というのを考えているところが「ITインフラ」のところなのです。
つぎ
こんな感じで、なんとなく言いたいこと伝わるだろうか?
ITシステムって「お仕事としてやりたいこと」のうち計算機を使って処理したい部分の話で、ITインフラって「それを実現するために必要なモノとその構造」の話なんすよ、くらいです。次はその「構造」のところと、「ネットワークって何?」のところをもうちょっと見てみる感じで。
そういえば今のところシムシティの話何も書いてない。