読了

大作SFが読みたい月刊でした。

あなたの人生の物語 (ハヤカワ文庫SF)

あなたの人生の物語 (ハヤカワ文庫SF)

これはのっけのから度肝を抜かれた。どれもこれもまあ独特の世界の上で成り立っている話で、科学・迷信・伝承・伝説・宗教・思想・歴史、そのほか諸々が渾然一体になってるのがすごいわ。どの話も全然感覚の違う話なので一編ずつ長編読むような感じだった。

バビロニア・ウェーブ

バビロニア・ウェーブ

これもまたスケール(文字通りのスケール)の大きな話で。随所で具体的にどのくらいのものなのかという数字が出てくるんだけどさっぱりぴんとこない。後書きにあるイラスト例みたいのがとても助けになる。
主人公の遠心重力場で養われた感覚、帰属感のなさが何ともいえず独特で印象的。

できそこないの男たち (光文社新書)

できそこないの男たち (光文社新書)

これはおもしろかった。話の題材そのものがまず圧倒的におもしろいののに、それをこれだけ読み手の興味をそらさず、かつわかりやすく書ききれるというのはどういう文章力なんだよ。伏線の練り込まれたよくできた小説を読んでるようだった。