読了

どうも変に目が冴えて眠れないのです.

鉄鼠の檻 (講談社ノベルス)

鉄鼠の檻 (講談社ノベルス)

本が分厚すぎてとても読みにくい.今新品買うんだったら文庫版の分冊されたやつがオススメだろうな.
内容としては前回までの怒涛の展開という感じではなく,ある程度引いたところから見ていくような状況.まあ舞台が舞台だけに(というのは作中でも出てくるけれども).薀蓄をそれなりに楽しめる人ならいいけどそうでないとしんどいかも.

せちやん 星を聴く人 (講談社文庫)

せちやん 星を聴く人 (講談社文庫)

文庫化されてたので購入.
これは,この人のこれまでの作品とは毛色が違うなあ.挫折,失望,別離,そしてどうしようもない寂寥に襲われる.物語は主人公の小学生時代から中年くらいまでを早足で追いかけていくんだけど,読み終わってみてどうしても空虚感というか,喪失感というか,なにかやられてしまった感に襲われるな.

愚者のエンドロール (角川文庫)

愚者のエンドロール (角川文庫)

古典部シリーズ2作目.最後の最後,表の解決の裏までいくとニヤリとさせられる.後書きを読むといろいろ元ネタがあるみたいだけどその辺のは判らんなあ.まあ素直に読んで素直に面白かったからそれでよいのだけどね.

クドリャフカの順番―「十文字」事件

クドリャフカの順番―「十文字」事件

古典部シリーズ3作目.この辺,合理的というかしたたかな発想はとても好感が持てたりする.ただ,この作品で震えが来るところはきっと話のオチそのものではなくて "犯人" の動機.ふと考えてみると前作でもそういう観点はちらりと覗かせていたといえなくもないのか.

「誰でも自分を自覚するべきだ。でないと。……見ている側が馬鹿馬鹿しい」

これはツライよなあ.