読了 / 非線形科学

非線形科学 (集英社新書 408G)

非線形科学と一言で言ってもやたらと幅が広くて何のことやら、というのは、多少を問わず非線形科学というものに触れた人間なら皆思ったことがあるのではなかろうか。少なくとも私は思っていましたが。
この本はそんな非線形科学って何でしょうね、とか、非線形科学って何がおもろいの、とか、非線形科学って要はこういうことをやろうとしてるんです、なんてあたりを散逸構造云々なんて話から順に入ってごっそり概説していく科学読み物であり、いろんな概念をわかりやすい言葉で説明してはくれるもののその用語物量の多さにちょっとどうしようかこれみたいな感じでした。まあそれだけいろんな分野にまたがり、いろんなところと関連があるというのが非線形科学なのだろうが。
非線形科学って? というのをざっくりつかまえるにはよい本なんじゃないでしょうか。散逸構造の話なんかはこないだ読んだ生物と無生物のあいだ (講談社現代新書)の動的平衡とかの話ともからんでそうだし、あとは私たちはどうつながっているのか―ネットワークの科学を応用する (中公新書)(読みかけ)なんかも繋がるかな。最近こういう新書がいろいろ出てて面白いねえ。