読了

ドグラ・マグラ (上) (角川文庫)

ドグラ・マグラ (上) (角川文庫)

ドグラ・マグラ (下) (角川文庫)

わかりません.

何もかもが.

下巻後半あたりからの展開が恐ろしいことこの上なし.虚実の確証が失せ,時間の観念が失せ,存在の感覚が失せる.反転と再帰,本証と反証が繰り返される.読み進むほどに事実が暴かれ,土台が崩壊していくですよ.「これを読むものは,一度は精神に異常をきたす」というのはよくぞ言ったものです.

こんなブッ飛んだ本がおいらの生まれる前に出版されていたのだなあ.また折を見て再読しよう.