読了 : 数学ガール/乱択アルゴリズム
読んだ。
- 作者: 結城浩
- 出版社/メーカー: SBクリエイティブ
- 発売日: 2011/02/26
- メディア: 単行本
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ここに来てちょっと1巻の雰囲気に戻った印象。
それにしてもこれは、なぜあと15年早く……俺が高校生くらいの時に出してくれなかったのかと思う。毎回同じ事書いてる気がするけど。情報数学・プログラミング・線形代数・確率をやっている学生は必読。もう教科書にしたらいいのではないかいっそのこと。とすら思うけど、教科書でこういう順番でこういうネタを説明している本はないんだよね。読んでてすごく意外性があるというか、この話の流れでそう跳んでそうつながるのか! と。順列・組み合わせから始まってちゃんと乱択アルゴリズムまで繋がっていく、全然関係ないように見えるものが重なり繋がっていって、それこそ "数学は全部つながっている" さまを見せてくれる。自分だってやってきたはずの内容で聞いたことのあるネタでこう良いように手玉に取られるのがとても面白くあと15年(略。毎回おもしろい。
今回印象的だったのは「わからないこと」に対する態度かな。何がわからないのか、どこが、何故、というのに向き合っていくこと…。「ここが私の理解の最前線です」なんて言い切るのがどれだけ難しいか。つい、わかったことにして先に進んでぼんやりしたまま何となくやれるけどとりあえず形だけ覚えてるだけ…なんてことにしていることがどれだけあったか。まあいろんなことが悔やまれますな。そんなことしてるから学術系ではやってけなかったんだよなー俺。せめてこれを読む若人が自らを誤魔化さずまっとうに歩を進めることができますやうに。